デュラビーム®︎

イオンビーム照射ePTFEシート

デュラビーム®︎ DuraBeam®︎

本製品は株式会社多磨バイオが日本、アメリカ合衆国、中華人民共和国、台湾において 特許取得した医療用シートの技術から開発され、薬事承認を得ております。

販売名

デュラビーム

承認番号

22900BZX00291000

一般的名称

合成人工硬膜

JMDNコード

70511000

滅菌済

単回使用

品番
サイズ
JANコード
D-300-1212

LLサイズ
12cm×12cm 厚さ300μm

【JANコード】4589795950135

D-300-1010

Lサイズ
10cm×10cm 厚さ300μm

【JANコード】4589795950128

D-300-1005

Mサイズ
10cm×5cm 厚さ300μm

【JANコード】4589795950111

D-300-0505

Sサイズ
5cm×5cm 厚さ300μm

【JANコード】4589795950104

品番 D-300-1212 D-300-1010 D-300-1005 D-300-0505
サイズ

LLサイズ
12cm×12cm 厚さ300μm

Lサイズ
10cm×10cm 厚さ300μm

Mサイズ
10cm×5cm 厚さ300μm

Sサイズ
5cm×5cm 厚さ300μm

JANコード 4589795950135 4589795950128 4589795950111 4589795950104

※本製品は、独立行政法人理化学研究所の特許が使用されています

製造販売元:株式会社多磨バイオ
〒180-0022 東京都武蔵野市境2-2-18グランクレステ402
TEL:0422-53-5051
FAX:0422-38-5091

1.製品の概要

【販売名】デュラビーム
【類別】医療用品 04 整形用品
【一般的名称】合成人工硬膜
【クラス分類】IV
【承認年月日】平成29年9月1日
【承認番号】22900BZX00291000

【使用目的又は効果】脳硬膜補填及び代用

【構造・原理】
本品は延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)製シートで、片面にはイオンビーム照射がなされている。
イオンビーム照射面はやや茶褐色を呈し、非照射面は白色で平滑であるため、照射面・非照射面の区別ができる。
なお、区別のため、照射面に刻印が打たれている。厚さは300μmである。

2.開発の経緯/開発コンセプト

・人工硬膜として、生体硬膜の接着・新生による髄液漏発生率の減少
生体補綴材料として、ePTFEは体内で非常に安定且つ劣化しない材料であるが、フィブリン糊の接着性や周辺組織との生体適合性が乏しいため、ePTFEと硬膜の間や縫合による針孔などのわずかな隙間から髄液漏れが生じることが指摘されている。
独立行政法人理化学研究所、東京女子医科大学並びに財団法人化学及び血清療法研究所は、イオンビーム照射による表層改質(ePTFEの表面を粗くすることで細胞の接着性を良くする)により術後髄液漏を防ぐ研究を行った。
4種類の1価正イオン(4He+、20Ne+、40Ar+、84Kr+)をePTFEに照射し、生体適合性について比較検討を行った。その結果、イオンビーム照射ePTFEと硬膜の接着・密閉効果を分析するため、ウサギ硬膜欠損へ試料の埋め込み試験を行ったところ、全てのイオンビーム照射試料はフィブリン糊を塗布した直後からフィブリン糊を介して生体硬膜及び頭蓋骨と確実に接着した。更に、ウサギ硬膜欠損部への試料の1か月留置試験でも、非照射ePTFEと比較してイオンビーム照射ePTFEでは髄液漏れは認められなかった。
これらのイオンビーム照射条件で最適な条件(Ar+イオン、加速エネルギー150keV、照射量5×1014 ions/cm²)で作製した試料を東京女子医科大学脳神経外科にて同大学の医学倫理委員会の承認後、経鼻的下垂体腫瘍摘出術中の髄液漏を伴った20症例に対して使用したところ、1例は髄液漏を再発したが19例では術後髄液漏を防ぐことができた。
(引用文献:日本内分泌学会雑誌Vol.80 Sep. 2004)

・再摘出の容易さ
本製品は上述のように生体組織と接着し、髄液漏防止の向上が見られたが、組織との癒着が確認できず、再開頭手術で容易に摘出できることが示唆された。

・柔らかに生体にフィット
多軸延伸による独特な成型法で製造しており、手触り感や柔らかさが極立っている。

断面図電子顕微鏡写真(×1000)

未照射表面
照射表面
  • イオンビーム照射により照射面に凹凸が生じている。
  • スパッタリングによるエッチング加工

3.イヌ硬膜埋植試験

【埋植方法】硬膜と脳実質の間に埋植
【第1群(対照/類似医療機器)】内側、外側とも平滑面である。
【第2群(本品/正方向)】イオンビーム照射面を外側(骨側)、平滑面を内側(脳脊髄側)に向けて埋植
【第3群(本品/逆方向)】イオンビーム照射面を内側(脳脊髄側)、平滑面を外側(骨側)に向けて埋植
【観察期間】30日
【試験結果】全例について、髄液漏れや不具合、有害事象は認められなかった。
【病理組織学検査】代表的な写真を下に示す。
対照品、イオンビーム非照射面は組織との接着が認められない。イオンビーム照射面は、組織との適合性が認められる。

イヌ硬膜埋植試験:30日後

対照群

Animal No. M01103

本品/正方向

Animal No. M02204

イヌ硬膜埋植試験:30日後

対照群

Animal No. M01103

本品/逆方向

Animal No. M03303